先日購入したBrilliant(95835)協奏曲、シンフォニア全集に悩まされています。全集と謳っていながら選択されていない、RV111、117、125、130、132、139、147は各々確たる理由があるのでしょうけれど演奏しているアルキチェンバロ-アンサンブルに確かめたい位です。３枚組CDのRV番号を辿って行くとRV144とRV148が資料集にも見当たらない様です。何故に抜けているのでしょうか。また上記の6点についてカーザヴェーチャさんの考察も是非聞いてみたいです。尚RV117は私のfavoritoです。

21年前に結成された「ラルキチェンバロ」は、古楽器を使ってバロックから前期古典派にかけての作品をレパートリーに
していますが、出来不出来は別にして、このアルバムのタイトルにCompleteを掲げたのはいただけません。全曲が収録
されているわけではありませんし、ヴィヴァルディの作品かどうか疑わしかったり、他の作曲家の作品だとわかったもの、
つまり、先日、ご質問いただいたRV Anh.に分類されているものまで含まれているからです。

まず、ヴィヴァルディの作品で漏れているのは、RV111、RV117、RV130、RV139、RV147の5曲です。これらはすべて
他のレーベルからリリースされています。それなのになぜ外したのか、まるでわかりません。

次に、今日ではRV Anh.のグループに入っているのは次の5曲です。（　　）内は現在の分類番号と作曲者名がわかって
いるものはその名前です。RV116 (RV Anh.144)、RV122 (RV Anh.155)、RV125 (RV Anh.156)、RV132 (RV Anh.96
Johann Gottlieb Janitsch)、RV137 (RV Anh.157)。また、最初からこのアルバムに入っていない2曲のRV144とRV148も
それぞれ(RV Anh.70)と (RV Anh.68)です。

では、RV Anh.についてなぜこのような仕儀になったのかと言いますと、リオムによる作品目録には1974年版（全頁数227）
と2007年版（全頁数633）があり、最新はサルデッリとの共著の2018年版（全頁数667）なのですが、「ラルキチェンバロ」は
選曲にあたり、なんと一番最初に出た1974年版に拠ったことは明白です。その証拠にRV144とRV148を収録から除いています。
2曲とも1974年版ではすでにRV Anh.に分類されていたからです。一方、その他はまだヴィヴァルディの作品としてRV番号が
付いていました。それにしても、プロがアルバムを出すというのに不勉強ですね。